目次

• 製品概要と価値提案
• 製品紹介
  • PcModWin 6 — MODTRAN® 6 放射伝達モデリング
  • HITRAN‑PC 5.0 — 高分解能分光解析
  • Point Source Detection (PSD) — ポイントターゲット検出性モデリング
  • LidarPC — LIDAR システムシミュレーション
  • Betaspec 2.0 — 大気減衰・後方散乱モデリング
• 導入メリット
• 代表的なユースケース
• よくある質問（FAQ）

製品概要と価値提案

Ontar Corporation は、大気科学、リモートセンシング、光学シミュレーション分野で業界標準と認められている 科学技術ソフトウェア を提供しています。主な有償製品は PcModWin 6、HITRAN‑PC 5.0、Point Source Detection (PSD)、LidarPC、Betaspec 2.0 の 5 本で、企業の IT 部門や技術系意思決定者が複雑な環境・光学現象を高精度かつ効率的にモデル化することを可能にします。

これらのツールは、精度・効率・機能範囲の広さ を核とした価値を提供します。たとえば PcModWin 6 は U.S. Air Force の MODTRAN® 6 エンジンを GUI で操作できる 「世界標準の Windows インターフェース」 として知られており、HITRAN‑PC 5.0 は HITRAN 2012（および GEISA など）の大規模スペクトルデータベースを活用して高分解能のガス吸収解析を行います。直感的なインターフェースにより、従来は膨大な入力ファイル編集やコーディングを要した作業を短時間で完結できる点も大きな特徴です。

さらに各製品は相互運用性を意識して設計されており、PcModWin と PSD を組み合わせて検出距離を評価したり、LidarPC が同梱する Betaspec のエアロゾル係数と HITRAN ベースの分子吸収を統合して LIDAR 受信信号を計算したりできます。航空宇宙・防衛、環境モニタリング、光学機器 R&D など、ミッションクリティカルな用途で柔軟かつ信頼性の高い解析を実現します。

製品紹介

PcModWin 6 — MODTRAN® 6 放射伝達モデリング

• 用途: 紫外〜長波赤外・マイクロ波域での透過率・放射輝度・散乱輝度・太陽／月照射スペクトルを計算
• 特徴
  • MODTRAN® 6 の ラインバイライン (LBL) 計算（分解能 ≈ 0.001 cm⁻¹）を GUI から選択可能
  • 従来のテープ形式と JSON 形式の両入力をサポート
  • 内蔵グラフ機能で計算直後にスペクトルを可視化
• 価値: MODTRAN の煩雑な入力ファイル作成やコマンド操作を排除し、迅速なシナリオ検討を実現

HITRAN‑PC 5.0 — 高分解能分光解析

• データベース: HITRAN 2012、GEISA、PNNL 測定スペクトル、EPA・Mainz UV/可視クロスセクションなど
• 機能強化
  • 新アーキテクチャにより最大約 25 倍の高速化
  • 分子・同位体成分のオン／オフを リアルタイム で切替表示
  • スラントパス多層モデルや惑星半径スケールに対応
• 活用例: 大気化学研究、排ガス監視、レーザ開発、衛星センサ較正

Point Source Detection (PSD) — ポイントターゲット検出性モデリング

• 入力
  • ターゲット放射強度・サイズ・高度
  • 視線距離・背景輝度
  • 大気減衰（PcModWin 6 で計算した透過率などをインポート）
  • センサ光学・検出器ノイズ
• 出力: SNR、検出確率、最大検出距離
• 特長: 実大気損失とセンサ特性を統合した仮想試験で、現場試験コストを低減

LidarPC — LIDAR システムシミュレーション

• システム設定: 波長、パルスエネルギー、PRF、ビーム開散、望遠鏡口径、検出器ノイズ、ターゲット反射率
• 大気モデル
  • Betaspec 2.0 が算出するエアロゾル減衰・後方散乱係数
  • HITRAN‑PC で生成した分子吸収スペクトルを外部入力
• 結果: 受信信号強度 vs. 距離プロファイル、LIDAR 方程式項目を図示

Betaspec 2.0 — 大気減衰・後方散乱モデリング

• 波長範囲: 0.2 – 40 µm
• エアロゾルモデル: 田園・都市・砂漠・海洋・霧・雲などをプリセット（視程や濃度を可変）
• 出力
  • 減衰係数 α (km⁻¹)
  • 後方散乱係数 β (sr⁻¹ m⁻¹)
  • 高度依存・波長依存のデータファイルをエクスポート

導入メリット

1. 検証済みの精度 — MODTRAN 6・HITRAN 2012・BACKSCAT 4.0 を活用し、業界・官公庁標準に整合
2. 生産性向上 — GUI とテンプレートで入力作業を大幅短縮、バッチ実行も可能
3. 包括的かつ一貫した物理モデル — 1 社の製品で放射伝達・分光・エアロゾル・LIDAR・検出性評価を網羅
4. コスト削減 — デジタルツインで設計・試験を事前検証、試作と実地試験を最小化
5. 競争優位 — 精度の高いシミュレーション結果が提案や規制対応の裏付けとなり、信頼性を向上
6. 長期安定性 — Windows ネイティブ、定期アップデート提供、保守契約でデータベースも最新状態を維持

代表的なユースケース

よくある質問（FAQ）

Q1 : MODTRAN と PcModWin の関係は？
A : MODTRAN® 6 は放射伝達モデル本体、PcModWin 6 はその GUI。JSON 対応や LBL 計算をボタン操作で利用できます。

Q2 : 自作スクリプトとの差別化ポイントは？
A : 検証済みデータベース、洗練された GUI、リアルタイム可視化、エラー処理など、解析に集中できる環境を提供します。

Q3 : カスタム大気や独自データを入力できますか？
A : 可能です。PcModWin は任意の温度・気体プロファイルを読み込み、HITRAN‑PC は独自ラインリストを追加可能、Betaspec もエアロゾル分布を調整できます。

Q4 : 大規模解析への対応は？
A : 標準的な Windows ワークステーションで動作し、複数 PC でバッチ並列実行も可能。HITRAN‑PC 5.0 は高速化済みです。

Q5 : LidarPC の強みは？
A : Betaspec によるエアロゾル係数と HITRAN ベースの分子吸収を統合し、GUI だけでシステム設計から性能予測まで完結します。