サマリー
GoDaddy ソフトウェア製品:製品概要と価値提案
GoDaddy は、組織がビジネスWebサイトを立ち上げ、運用し、保護するための ソフトウェア型のWebプレゼンス/生産性製品群を統合的に提供します。対象領域は ドメイン、DNS、ホスティング、Webサイト構築/EC、ビジネスメール(Microsoft 365)、Webセキュリティ まで幅広く、1つのアカウントで管理できる点が特徴です。企業の情報システム部門や導入判断者にとっての中核的な価値は、運用効率の向上(ベンダー分散の削減、管理の一貫性、導入とガバナンスの実用性)にあります。
ドメイン領域では、ドメイン登録に ドメインプライバシー(Domains By Proxy) などが含まれ、基礎的なセキュリティ姿勢やブランド保護の観点から整理しやすい構成です。DNSの強化としては Premium DNS があり、セカンダリDNS などの機能により可用性や運用性を高める選択肢になります。
アプリケーション/インフラ領域では、GoDaddy は複数のホスティングモデルを提供します。共有ホスティング(プランにより cPanel が利用可能)、WordPress 向けのマネージドホスティング(WordPress コアの自動更新、キャッシュ、日次バックアップ、ホスティング契約期間中の統合SSLなど)、さらに VPS(Linux/Windows 互換、スナップショットバックアップ、任意のコントロールパネルなど)があります。
開発負荷を抑えて素早く公開したい場合、GoDaddy の Website Builder や Online Store は、管理されたサイト構築の経路を提供します。SEOガイダンス、メールマーケティング、分析などの機能が組み込まれており、ストアフロント運用に必要な基本機能も備えます。
セキュリティは、SSL 証明書、Website Security(ファイアウォール、マルウェアスキャン、監視/アラート)、Website Backup(FTP/SFTP/FTPS または SSHキー等を用いたクラウドへのバックアップ)を組み合わせてレイヤー化できます。
運用面では、代理(Delegate)アクセスによりパスワード共有なしで協業しやすく、さらに 24/7 サポートによって継続運用を支援します。
GoDaddyについて
GoDaddy ソフトウェア製品:製品概要と価値提案
ブランド、可用性、セキュリティ、運用ガバナンスが重要な「本番インフラ」としてWebプレゼンスを扱う組織にとって、GoDaddy のソフトウェア製品ポートフォリオは、ドメインの登録・管理、DNS運用、ホスティング/WordPressの展開、ビジネスWebサイトとEC体験の構築、通信とコンテンツの保護を、プロフェッショナルメール(Microsoft 365) とあわせて統合的に検討できる選択肢です。
本ページは、ITの専門家、企業の情報システム担当者、導入意思決定者を対象にしています。表面的な訴求ではなく、実務観点での評価と導入可能性に焦点を当てます。
- 各 GoDaddy ソフトウェア製品が何をするか
- ポートフォリオがどう連携するか(ドメイン → DNS → ホスティング/サイト → メール → セキュリティ/バックアップ)
- 企業ガバナンスに重要な統制(代理アクセス、セキュリティ層、運用サポート)
- 「個別最適な点在ツール(ポイントソリューション)」との違い
製品紹介
GoDaddy の「Webスタック」を平易に説明
多くの組織は、次のように複数ベンダーでWebスタックを組み合わせがちです。
- ドメイン登録事業者(レジストラ)
- DNS提供事業者
- ホスティング事業者(場合によっては複数)
- WebサイトCMS/サイトビルダー
- メール+コラボレーション
- セキュリティ(SSL、マルウェアスキャン/WAF等)
- バックアップ/リストア
GoDaddy のソフトウェア製品群は、こうしたマルチベンダー構成の運用負荷を下げるために、主要コンポーネントをまとめ、ダッシュボードや引き継ぎ(ハンドオフ)を減らす発想で整理できます。社内チームが小さい場合、子会社/ブランド間で標準化したい場合、アドホックなWeb環境をガバナンス下に置きたい場合に特に有効です。
GoDaddy のソフトウェア製品は次のとおりです。
- ドメイン/ドメイン関連サービス(登録、プライバシー、保護、WHOIS関連の運用)
- DNS(標準DNS、Premium DNS、セカンダリDNS等のDNS運用オプション)
- ホスティング(Web Hosting、WordPress向けマネージド、VPS、Fully Managed VPS)
- Webサイト構築/EC(Website Builder、AI Website Builder、Online Store)
- Email & Office(Professional Email、GoDaddy 経由で管理する Microsoft 365 プラン)
- Webセキュリティ/バックアップ(SSL、Website Security、Website Backup)
- AI支援体験(GoDaddy Airo 等:プラン/サブスクリプションにより異なる)
ドメイン登録:すべての環境の基盤レイヤー
エンタープライズの観点では、ドメイン名は「マーケティングの飾り」ではありません。ドメインは以下の意味を持ちます。
- ブランドのコントロールポイント
- セキュリティ境界(フィッシング/なりすまし対策の起点)
- 信頼性の依存点(DNSや証明書発行はドメイン支配に依存)
- ガバナンス対象(変更・移管・DNS更新を誰ができるか)
GoDaddy のドメイン登録では、例えば次のような機能が扱われます。
- ドメインプライバシー:公開WHOISで表示される連絡先情報の露出を抑えるための仕組み。Domain Privacy を有効化すると、プライバシーパートナーである Domains By Proxy の代替情報が用いられる旨が説明されています。
- 追加のドメイン機能(例:転送)や、ドメイン一覧上で触れられる監視関連の機能
なぜ企業のIT/セキュリティに重要か
よくある失敗パターンは、ドメインが部門ごとに場当たり的に取得され、管理が不揃いになることです。ドメイン管理を標準化すると、次の効果が得られます。
- 更新(更新期限)と所有権のモデルが一貫する
- 監査・変更管理を中央集約できる
- DNSレコードのローテーション、リダイレクト、悪用調査などのインシデント対応が速くなる
ドメインプライバシー(Domains By Proxy):登録者情報の露出を抑える
GoDaddy で登録した対象ドメインにおいて、Domain Privacy は 公開WHOISで表示される連絡先情報を抑えるための方法として説明されています。Domain Privacy をオンにすると、GoDaddy のパートナーである Domains By Proxy の代替情報が使われます。
組織にとっての目的は「隠す」ことではなく、公開されがちな個人情報/運用情報の露出を減らし、ソーシャルエンジニアリングや標的型フィッシング、ベンダーなりすましに使われ得る材料を減らすことです。
実装上の検討ポイント
- マーケティング用ドメイン、マイクロサイト、キャンペーンドメインで、プライバシーをデフォルトONにするかを決める
- 公開表示は抑えつつ、社内の法務/所有権記録は正確に維持する
- インシデント対応手順(プレイブック)とプライバシー設定を整合させる
ドメイン保護(Domain Protection):不正なドメイン操作を防ぐ
Domain Protection は、ドメイン移管やDNS更新などの 不正なドメイン操作を防ぐための保護として説明されています。
実務上これはガバナンスの安全柵(ガードレール)であり、単一管理者の侵害が致命的な変更(トラフィックの乗っ取り、無断移管、DNS改ざん)に直結するリスクを下げます。
統制フレームワーク上の位置づけ
- 重要ドメインに対する変更管理の規律を支える
- アカウント侵害時の不正操作に対して摩擦(抑止)を加える
- 最小権限の原則に沿った運用に寄与する
DNS と Premium DNS:可用性と運用性を高める
DNS はWebサービスの実行時ルーティング層です。多くの組織でDNSは、
- 可用性の優先事項(EC、リード獲得、企業コミュニケーション)
- コンプライアンスの優先事項(監査性、セキュリティ統制)
のいずれか(あるいは両方)になります。
GoDaddy は Premium DNS を、直感的なダッシュボードと高度機能を備えたDNSサービスとして位置付けています。Premium DNS の説明では、例えば以下のような機能が挙げられます。
- セカンダリDNS:セカンダリネームサーバーにDNSゾーンファイルをバックアップし、(説明上)ドメインがオフラインにならないようにする考え方
企業ITが Premium DNS を重視する場面
- DNSがミッションクリティカル(収益・サポートに直結する稼働依存)
- レイヤードな冗長性を求める(セカンダリDNS)
- レコード更新が多く、運用UI/管理性を改善したい
代理(Delegate)アクセス:パスワード共有なしのガバナンス
企業環境で見落とされがちですが極めて重要なのが、特定の担当者や外部ベンダーに環境の一部を管理させつつ、パスワードを共有しないことです。
GoDaddy の 代理(Delegate)アクセスは、パスワードや機密情報を共有せずに、アカウントアクセスを他者と共有できる仕組みとして説明されています。招待とアクセスレベルの設定に関するガイダンスも用意されています。
実運用でできること
- Web制作会社に、サイト/ホスティング管理だけを渡し、請求管理は渡さない
- DNS管理者にレコード管理を渡し、アカウントの重要機能は露出させない
- 監査で問題になりやすい「共有ID/共有パスワードの乱立」を抑える
統制上の注意点
代理権限でできること/できないことの制限を踏まえると、責任分界を整理しやすくなります。
ホスティング製品群:要件に合う運用モデルを選ぶ
GoDaddy のホスティングは「1製品」ではなく、複数の運用モデルとして評価するのが合理的です。
- 共有ホスティング:一般用途サイト向け
- WordPress向けマネージド:運用負荷を下げたWordPress標準化向け
- VPS(セルフ運用/マネージド運用):より高い制御性・分離性・予測可能なリソース
Web Hosting では、プランにより NVMe ストレージや cPanel が利用可能である旨が触れられています。またホスティングには返金保証が示されています。
VPS では、vCPU/RAM/NVMe SSD などの構成、スナップショットバックアップ、Linux/Windows互換、任意のコントロールパネル(cPanel/Plesk)といった要素が説明されています。
さらに Fully Managed VPS として、専任チームがサーバー管理を担う選択肢も説明されています。
WordPress 向けマネージドホスティング:保守負荷の削減
WordPress を標準にしている(または部門から引き継いだ WordPress サイトが多い)組織では、マネージドWordPressはガバナンス上、実務的な選択になりやすいです。
WordPress 向けマネージドホスティングでは、例えば次のような要素が説明されています。
- 最新 WordPress の自動インストール
- WordPress コアの自動更新
- パフォーマンス向上のためのキャッシュ
- 日次バックアップ(直近30日分)
- ホスティング契約期間中の統合SSL
- ワンクリック移行ツール
- ファイルアクセス制限等によるセキュリティ強化
- SFTP と phpMyAdmin による安全なアクセス
企業環境で重要な理由
- 未パッチの WordPress コアを減らす
- バックアップ方針のばらつきを減らす
- 統制のないプラグイン乱立を抑える
- マーケとITの責任分界を明確にする
専門家向けの透明性ポイント
日本語のヘルプでは、制約(例:WordPress マルチサイト非対応、セキュリティ/性能/機能重複の観点から一部プラグインに制限がある等)にも触れられており、マルチサイト運用や高度にカスタマイズしたプラグイン構成の組織では重要な検討点になります。
VPS ホスティング:リソース制御、分離性、設計の自由度
VPS は、次の要件がある場合に選ばれます。
- 共有ホスティングより高い分離性が必要
- OSレベルの設定自由度が必要
- 高トラフィック等に対して予測可能な計算資源が必要
- 特殊な依存関係/ミドルウェアが必要
VPS では、スナップショットバックアップ、Linux/Windows互換、任意のコントロールパネル(cPanel/Plesk)などが説明されています。VPSプランはセルフ運用(Self-Managed)またはマネージド(Fully-Managed)といった支援レベルの違いとして整理されます。
運用モデルの意思決定:セルフ運用 vs フルマネージド
ガバナンス観点で重要なのは、パッチ適用、監視、インシデント対応を社内が担うのか、責任をどこまで外部に委ねるのかです。管理レベル別の比較として、自動パッチ、バックアップ/DR、監視、専任チーム支援などの差分が示されます。
Website Builder と Websites + Marketing:マーケ機能を備えたサイト構築
すべてのWeb更新をエンジニアリング経由にしたい組織ばかりではありません。特にマーケ主導の運用では、次が要件になりがちです。
- 非エンジニアが公開できる統制された環境
- レスポンシブテンプレート等のガードレール
- SEO支援、メール施策、レビュー表示、分析などの統合機能
Website Builder では、例えば次の機能が説明されています。
- モバイル対応のデザイン/編集
- テーマのカスタマイズと、ドラッグ/並べ替え編集
- SEOガイダンス
- メールマーケティング
- レビューウィジェット
- Web分析機能
また Websites + Marketing は、Webサイトビルダーとマーケティングツールを組み合わせたものとして位置付けられ、プランによりSEOツール、メールマーケ、ブランドコンテンツ作成などが説明されています。
Website Builder が適する場面
- コーポレートのマイクロサイトやキャンペーンページ(迅速性重視)
- 中央統制を保ちつつ、部門に公開権限を渡す運用
- 1つのビルダーに標準化してツール乱立を抑えたい中小〜中堅組織
他のサイト構築ツールとの差(特定名なしの一般論)
サイト構築ツールには、デザイン自由度を最重視するタイプ、運用スピードと一体型の導入を重視するタイプなどがあります。GoDaddy の強みとして整理しやすいのは、ドメイン+ホスティング+ビルダー+メール+セキュリティ を同一エコシステムで揃えやすく、標準化と運用負荷の削減に向く点です。
AI Website Builder と GoDaddy Airo:初期制作と最適化を加速
AI Website Builder は、いくつかの質問に答えることで短時間でWebサイトを生成し、生成されたサイトをカスタマイズできる仕組みとして位置付けられています。
また GoDaddy Airo は、SEOに関するガイダンスなどを含むAI体験として提示され、例えば SEO Wizard が段階的な最適化提案を行う旨が説明されています(機能はプラン/サブスクリプションによって異なる場合があります)。
IT/意思決定者がAI機能を評価する観点
- 依頼 → 下書きサイト までの時間を短縮できるか
- 初期デザインリソース不足のボトルネックを緩和できるか
- 「次にやるべきこと」を構造化して提示できるか(SEO・コンテンツ等)
同時に、企業では期待値調整が必要です。
- AIは下書きを速くするが、承認は代替しない
- ブランド/法務レビューは引き続き必要
- コンテンツガバナンスやアクセシビリティ検証はポリシーと人の確認が必要
Online Store:マネージドなEC運用
Online Store は、テンプレート、配送オプション、決済統合などを含むECサイト構築の手段として位置付けられています。
運用上の意味合い
EC環境では、ワークフローの分断、在庫管理の不整合、発送・顧客対応の責任分界の曖昧さなどが運用リスクになりがちです。マネージド型のオンラインストアは、管理体験を集約し、基本的なEC運用を単一の導線で扱えるようにする方向性として整理できます。
Email & Office:Professional Email と GoDaddy 経由の Microsoft 365
メールは、アイデンティティと事業継続の基盤です。Email & Office は、独自ドメインのプロフェッショナルメールと、Microsoft 365 のWebアプリ/コラボレーション機能(プラン依存)を組み合わせるものとして説明されています。
Professional Email と Microsoft 365 の比較説明では、Professional Email は独自ドメインのメールを提供し、カレンダー、タスク、連絡先などを利用できる旨が触れられています。Microsoft 365 についても、ダッシュボードから管理する流れが説明されています。
ITにとっての意味
- ドメインベースのメールはブランド一貫性と信頼性を高める
- 一元的なプロビジョニング/管理で運用負荷を下げる
- プランにより、Microsoft 365 のWebアプリや Teams によってコラボレーション基盤を統合できる
SSL 証明書:HTTPS 化と信頼性
SSL 証明書は、Webサイトの認証と暗号化(HTTP → HTTPS)を行い、訪問者とサイト間でやり取りされる情報を保護するものとして説明されています。設置は、サイトのホスティング場所によって手順が異なる場合があり、ホスティング製品によってはプロバイダ側でインストールを扱える旨が触れられています。
意思決定者にとって、SSL は現代のWeb運用で「任意」ではありません。次に影響します。
- ユーザーの信頼(ブラウザのセキュリティ表示)
- 資格情報や顧客データの通信中保護
- 基本的なセキュリティコンプライアンス期待
Website Security:ファイアウォール、マルウェア検知、監視と対応
Website Security は、プランにより次のような要素を含むものとして説明されています。
- SSL 証明書
- ハッカー対策を意図したファイアウォール
- 日次のマルウェアスキャン(説明上、最大で1日2回)
- 継続的な監視とアラート
ヘルプでは、Webサイトをスキャンし、セキュリティ関連の問題を検出する旨(ハックやマルウェアなどの例)も説明されています。案内によっては、マルウェア除去(サイトクリーンアップ)が含まれること、上位プランでバックアップ機能に触れられることがあります。
企業スタックでの位置づけ
Website Security はホスティングに追加し、次を担うレイヤーとして整理できます。
- 事前検知(スキャン/監視)
- 防御(ファイアウォール/WAF的な機能)
- 復旧経路(クリーンアップ、プランによりバックアップ等)
マーケやコンテンツチームが頻繁に更新する環境では、CMSプラグインやテーマのサプライチェーンリスクが課題になりやすく、こうしたレイヤーの意義が増します。
Website Backup:WebサイトとDBの復旧性
バックアップはレジリエンスの中核です。Website Backup は、FTP/SFTP/FTPS または SSHキー等を用いて、サイトおよび関連データベースをセキュアなクラウド保管先へバックアップできる旨が説明されています。アカウント設定後すぐ開始でき、サーバー資源への影響を抑えるようスケジュールできる点も触れられています。完全なバックアップにはコード、DB、画像、プラグイン/テーマ等が含まれるべきだという観点も示されています。
導入判断者にとっての意味
バックアップは災害対策だけではなく、運用上の自信を作ります。
- ロールバックが現実的になると変更を速く出せる
- セキュリティ事故の影響時間を短くできる
- 人為ミス(誤設定/誤削除)から復旧できる
サポートモデル:24/7 支援と運用継続性
企業では、24/7 のWeb運用体制を社内だけで維持できないことも珍しくありません。GoDaddy は、24/7 サポートを提供している旨が説明されています。
意思決定者にとってサポートは、リスク管理の一部です。
- インシデント時のダウンタイム低減
- 運用ブロッカーの解消時間短縮
- 重要サイトに対する明確なエスカレーション経路
導入メリット
1) 集約:ベンダー削減、引き継ぎ削減、管理の抜け漏れ削減
マルチベンダーのWebスタックは、次のように崩れやすいです。
- DNSはA社、ホスティングはB社、SSLはC社…
- インシデント対応が責任分界の曖昧さで遅れる
- 請求オーナーが分散し更新漏れが起こる
- 資格情報がチーム/ベンダーに散在する
一方で GoDaddy のポートフォリオは、ドメイン登録とDNS、共有 → マネージドWordPress → VPS といったホスティング選択肢、非エンジニア向けのサイト構築ツール、GoDaddy 経由の Microsoft 365 を含むメール/生産性、セキュリティとバックアップのレイヤーを、同一の管理導線に寄せやすくなります。
効果例(導入シナリオ)
新しい地域サイトを立ち上げる際、従来はドメイン調達 → DNS変更申請 → ホスティング展開 → SSL対応を別々のシステムで回していたところを、標準化した調達・プロビジョニング導線に寄せ、横断チケットや設定ミスの機会を減らせます。
2) セキュリティ姿勢の底上げ:ドメイン、通信、アプリの層で実務的に積む
GoDaddy 製品は、レイヤー別にセキュリティ向上を支えます。
- ドメインプライバシー(登録者連絡先情報の公開露出低減)
- ドメイン保護(不正な移管やDNS更新等の抑止)
- SSL(HTTPS暗号化)
- Website Security(スキャン、ファイアウォール、監視/アラート、クリーンアップ等)
- バックアップ(復旧性)
効果例(導入シナリオ)
HTTPのみの旧来型サイトを、SSLでHTTPSへ標準化すると、通信中の情報露出を減らし、信頼表示と互換性(セキュアなコールバック要求など)も改善します。
3) WordPress 保守負荷の削減(WordPress を標準にする組織向け)
WordPress を多用する組織では、長期コストの中心は初期構築ではなく運用です。
- コア更新
- バックアップと復元テスト
- ホスト間移行
- プラグインリスク管理
- セキュリティ姿勢の整合
マネージドWordPressには、コア自動更新、キャッシュ、日次バックアップ、統合SSL、移行ツールなどが含まれる旨が説明されています。これにより、更新の予測可能性を高め、運用のばらつきを抑える方向で整理できます。
4) マーケ主導の体験を速く出す(タイム・トゥ・ローンチの短縮)
Website Builder/Websites + Marketing では、ドラッグ&ドロップ構築、SEOツール、メールマーケ、レビュー、分析などが説明されています。AI Website Builder や Airo も、初期制作や最適化の加速として位置付けられます。公開までの時間を短縮しつつ、承認フローは別途維持する、という運用に乗せやすくなります。
5) 運用レジリエンス:バックアップ、復元、ロールバックの信頼性
Website Backup は、クラウドバックアップやスケジュールが説明されています。バックアップと復元経路が整うことで、障害・改ざん・人為ミスに対する復旧時間を短縮し、変更時のロールバックを現実的にできます。
6) 代理アクセスによる統制された協業(ガバナンスと実務の両立)
代理アクセスは、機密情報の共有を避けつつアカウントアクセスを共有する仕組みです。役割分担(例:DNS担当、サイト担当、請求担当)を整理し、共有IDや共有パスワードの常態化を避けやすくなります。
7) 他の選択肢との差(特定名なしの一般論)
比較は「ブランド名」より「運用モデル」で行う方が実務的です。
GoDaddy が特に合うのは:
- ドメイン → DNS → ホスティング → ビルダー → メール → セキュリティ を 1つのエコシステムで標準化したい
- 非技術者の公開(ビルダー)と、技術寄りの運用(VPS/マネージドWordPress)を 併存させたい
- 代理アクセスのような統制機能で、パスワード共有を避けたい
- セキュリティ/バックアップの 実務レイヤーを重ねたい
個別最適ツールが強いことが多い領域(一般論)
- デザイン自由度を極端に重視するケース
- DNSの高度な専門機能を極限まで求めるケース
- IaC(Infrastructure as Code)中心でクラウドネイティブに徹底したいケース
現実的には、ハイブリッド戦略が有効です。大半のワークロードは運用簡素化のため標準化し、例外要件だけ専門ツールを使う、という整理がしやすくなります。
ユースケース
ユースケース1:企業ドメインのガバナンスとブランド保護の標準化
よくある課題: ドメインが部門に散在し、更新漏れや無統制なDNS変更が起こる。
使う製品(例): ドメイン、Domain Protection、Premium DNS、代理アクセス
効果例: 不正移管リスクの低減、可視性の向上、セキュリティイベント時の対応迅速化
ユースケース2:マーケ/コーポレート向けWordPressの標準基盤化
よくある課題: パッチ適用が不揃い、バックアップが場当たり、責任分界が曖昧。
使う製品(例): マネージドWordPress、Website Security、Website Backup
効果例: 緊急対応の削減、復元プロセスの標準化、オンボーディング簡素化
ユースケース3:統制された公開で、キャンペーンサイトを迅速に立ち上げる
よくある課題: マーケはスピードが必要だが、エンジニアリングのサイクルが限られる。
使う製品(例): Website Builder/Websites + Marketing、AI Website Builder、SSL
効果例: 公開までの時間短縮、エンジニア負荷低減
ユースケース4:マネージドなECストア運用
よくある課題: 受注・発送・顧客対応の責任分界が曖昧で運用が詰まる。
使う製品(例): Online Store
効果例: 速い立ち上げ、管理導線の集約
ユースケース5:共有ホスティングでは足りないアプリをVPSへ
よくある課題: 共有ホスティングの制約で性能・分離・依存関係の要件が満たせない。
使う製品(例): VPS、Fully Managed VPS
効果例: 予測可能なリソース、自由度向上、責任分界の明確化
ユースケース6:独自ドメインメールへの標準化
よくある課題: フリーメール混在で信頼性・オフボーディングが難しい。
使う製品(例): Professional Email/Microsoft 365 プラン
効果例: ブランド一貫性、ライフサイクル管理の簡素化
FAQ(質問と回答)
Q1. ドメインプライバシー(Domain Privacy)とは?
公開WHOISに表示される登録者の連絡先情報の露出を抑えるための仕組みです。Domain Privacyを有効にすると、Domains By Proxyの代替情報が用いられる形で表示が置き換えられる、と説明されています(対象ドメインは条件により異なる場合があります)。
Q2. Domain Protection は何に使いますか?
不正なドメイン操作を抑止するための保護として位置付けられています。代表例として、無断のドメイン移管や、意図しないDNS更新などのリスクを減らす「ガバナンスの安全柵」として活用できます。
Q3. Premium DNS は標準DNSと比べて何が違いますか?
DNS運用の可用性や運用性を高める目的で、より高度な管理機能を提供する位置づけです。たとえば、セカンダリDNSのように冗長性を考慮した仕組みが説明されています。DNSがミッションクリティカルな組織ほど検討価値が高くなります。
Q4. Website Security にはどんな機能が含まれますか?
プランにより差がありますが、一般に以下の要素が含まれるものとして説明されています。
- SSL
- ファイアウォール(WAF的な防御層)
- 日次のマルウェアスキャン
- 継続的な監視とアラート
案内によっては、マルウェア除去(サイトクリーンアップ)に触れられる場合もあります。
Q5. Website Backup は何をバックアップし、どう役立ちますか?
Webサイトと関連データベースのバックアップを、クラウド側へ保存し、スケジュール実行できる仕組みとして説明されています。実務上の価値は、障害・改ざん・人為ミス(誤削除や誤設定)からの復旧性を確保し、変更作業のロールバックを現実的にする点にあります。
Q6. WordPress向けマネージドホスティングには何が含まれますか?
代表的な要素として、WordPressの自動セットアップ、コア更新の自動化、キャッシュ、日次バックアップ、統合SSL、移行ツール、SFTPやphpMyAdminによるアクセスなどが説明されています(プランや条件により異なる場合があります)。WordPressサイトが多い組織では、保守負荷と統制のばらつきを抑える目的で有効です。
Q7. WordPress向けマネージドホスティングに制約はありますか?
案内では、たとえばWordPressマルチサイト非対応や、一部プラグインの制限(セキュリティ、性能、機能重複などの理由)といった制約に触れられることがあります。すでに複雑な構成(マルチサイト運用や特殊プラグイン前提)で運用している場合は、移行前に要件適合性を精査するのが重要です。
Q8. AI Website Builder と GoDaddy Airo はどう評価すべきですか?
AI Website Builderは初期サイトの下書き作成を速める手段、AiroはSEOなどの最適化ガイダンスを支援する体験として整理できます。実務では、
- 「草案作成の高速化」や「次のアクション提案」に価値があるか
- 生成物をそのまま公開せず、ブランド・法務・セキュリティ・アクセシビリティなどの承認プロセスに載せられるか
という観点で評価するのが現実的です。
Q9. 代理(Delegate)アクセスは何に役立ちますか?
パスワードを共有せずに、他の担当者や外部パートナーにアカウントアクセスを付与できる仕組みです。役割分担(例:DNS担当、サイト担当、請求担当)を整理しやすく、共有IDや共有パスワードの常態化を避けやすくなります。
Q10. 共有ホスティングとVPSはどう使い分けますか?
一般に、共有ホスティングは「迅速に立ち上げたい」「運用を簡素にしたい」「負荷が予測可能」といった条件で選ばれやすい一方、VPSは「より高い分離性」「OS設定の自由度」「リソースの予測可能性」「特殊要件」などがある場合に適します。運用責任を社内で担うか、マネージド運用を選ぶかもあわせて検討すると整理しやすくなります。
Q11. GoDaddyの“統合スタック”はどんな組織に向きますか?
ドメインからDNS、ホスティング、サイト構築、メール、セキュリティ、バックアップまでを一つの管理導線に寄せ、標準化と運用負荷の削減を重視する組織に向きます。一方で、設計自由度や高度な専門機能を極限まで求める領域では、例外的に専門ツールを組み合わせる「ハイブリッド」が現実的な場合もあります。
https://www.godaddy.com/
【言語】英語






