目次
はじめに
手動テストは洞察が命ですが、再現や差分検証など反復作業が多いのも事実。 Burp AIはRepeaterと連携し、自然言語での指示からテスト案の生成・整形・整理を支援します。 現場のスループット向上と証拠の質向上を両立させる、新しいアプローチです。
※本記事は防御・検証のための利用を前提とします。攻撃的意図での使用は禁じられています。
Burp AI とは
- Repeater内のアシスト: リクエスト/レスポンスの文脈を踏まえ、次のテスト手順を提案。
- 自然言語プロンプト: 英語/日本語の指示でヒントや候補を得られる。
- 拡張性: 既存のBurp機能(Repeater/Intruder/Loggerなど)と補完的に利用。
Repeater連携でできること(4選)
1) リード発見(仮説づくり)
- ポイント: 入力点や不自然なヘッダ、状態遷移の違和感など調査の足がかりを提示。
- 使いどころ: 未知アプリの初期探索、短時間でのスコーピング。
2) 反復テストの自動化
- ポイント: パラメータ差し替え、ヘッダ組み合わせ、境界値などの繰り返し作業を半自動化。
- 使いどころ: 再現性の確立、リグレッション検証の短時間化。
3) フィルタ回避の検討
- ポイント: フィルタ/サニタイズの仮説を立て、許容される範囲内で代替パターンを検討。
- 使いどころ: ロジックの理解、検知ルールの妥当性確認。
4) 影響実証(エビデンス強化)
- ポイント: 影響範囲の整理、再現手順の明文化、スクリーンショットやログ項目の提案。
- 使いどころ: レポートの説得力向上、修正優先度の合意形成。
ワークフロー例(現場テンプレ)
- 探索: Proxy/Loggerで挙動を把握→Repeaterで焦点化→AIに仮説案を相談。
- 検証: 提案を取捨選択して試行→差分を記録→再現手順を自動整形。
- 整理: 影響・前提条件・再現ステップをひな形化し、チケットへ貼り付け。
ガバナンスと運用上の注意
- データ取り扱い: 機微情報の扱い方針を策定(マスキング、最小限共有)。
- プロンプト管理: 組織標準のテンプレ化で再現性と品質を担保。
- 権限設計: 利用ロールと対象システムを明確化。
導入パターンとライセンスの考え方
- 既存Proの拡張: 現場の少人数から開始し効果を測定、横展開。
- 新規導入: 既存のワークフロー(チケット/CI)との整合を先に設計。
- 教育: 社内ハンズオンで“AI併用テスト”のベストプラクティスを共有。
よくある質問(FAQ)
- Q: 日本語でも使える?
A: 主要操作は英語・日本語の指示で概ね機能します(表現は簡潔に)。 - Q: セキュリティレビューは必要?
A: 取り扱うデータとログ設計に応じて、社内のレビュー基準を適用してください。 - Q: 自動化し過ぎると検知漏れは?
A: AIは補助です。最終判断と重要検証は人手で行うのが前提です。
まとめ
Burp AIは、手動テストの反復作業を短縮しつつ、証拠の質を高める実務的な選択肢です。 Repeater連携の4機能を入口に、小さく始めて標準化へ進めるのが近道です。
当ブログでは今後も様々な製品をさらに便利に使いこなすための情報を発信してまいります。
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