目次
はじめに
現代のサイバーセキュリティ運用(SOC)は、アラートの洪水、ツール乱立、人材不足という複合的な課題に直面しています。Simbian AIは、高度なAIエージェントを活用し、既存ツールと連携して24時間365日の脅威監視、インシデント対応を自動化する自律型セキュリティ運用プラットフォームです。
Simbian AIは、統合知能レイヤーとしてSIEMやEDR、クラウド、ID管理など70以上のツールを横断的に制御し、脅威監視、調査、修復までをリアルタイムで自動化します。本記事では、AIによる調査結果の信頼性を高め、主要なセキュリティエコシステムとの連携を強化するためのAI SOCエージェントに関する最新の機能強化をコンパクトにご紹介します。
2つの主要アップデート
1:Confidence Scoring(調査結果の信頼度評価)
- 従来の「説明可能AI(Explainability)」の機能が拡張され、AI SOCエージェントは、分析結果に対して包括的な根拠提示と正確な信頼度評価(precise confidence ratings)を提供するようになりました。
- この機能は、アナリストが計算に含まれた多数の要因を確認できるようにし、セキュリティチームが真陽性(True Positive)や偽陽性(False Positive)を検証することを支援します。
- これにより、アナリストはAIが提示した結果に基づき、より確信を持って迅速に行動することが可能になり、調査の効率性と正確性が向上します。
- 透明な根拠提示(Verdict Reasoning、Execution Graphなど)と人間承認フローにより、安心してAIを本番運用するための監査性とガバナンスが強化されます。
2:Microsoft Sentinel データレイクとの統合強化
- SimbianはMicrosoftと連携し、Microsoft Sentinelデータレイクとの統合を実現しました。
- この統合は、特にMicrosoft 365 E5の顧客向けに設計されており、既存のSentinelデータを活用した脅威ハンティングとアラート調査を自動化します。
- 拡張されたAI SOCエージェントはSentinelのセキュリティデータを活用し、新しいAI Threat Huntエージェントは、独自のContext Lake™を利用して、脅威ハンティングサイクル全体をスピードと精度で補完します。
- Simbianは、SIEMへのアラート強化やITSMへのチケット更新など、既存プロセスに自然に組み込むエージェントレス統合を提供しており、今回の強化によりMicrosoftエコシステム内での運用効率が劇的に向上します。
活用アイデア
これらの機能強化は、SOCアナリストおよびCISO層に対し、以下のような具体的な価値を提供します。
- レポート構成の標準化:AI SOCエージェントはアラートの約92%を自動処理し、応答速度を3倍にしますが、Confidence Scoringは残りの重大なインシデントに対する人間の監督と判断のプロセスを支援し、人間の価値を高めます。
- 閉域網・高セキュリティ環境での活用:Simbianはオンプレミス/プライベートクラウド展開も選択可能であり、TrustedLLM™によるガバナンス下で動作するため、機密度の高い環境でも安全にファイル共有やAI運用が可能です。
- 既存テンプレートとの連携:Microsoft 365 E5を既に運用している場合でも、Simbianを導入することで、既存のSentinelデータレイクを最大限に活用した脅威ハンティングと調査の自動化を数時間で開始できます。
まとめ
今回の機能強化のポイントは、調査結果の信頼性向上(Confidence Scoring)と、主要セキュリティ基盤との統合強化(Microsoft Sentinel連携)です。Simbian AIは、SOC、ハンティング、VRM、CTEM、GRCを単一基盤で提供し、既存投資を活かしつつ、測定可能なセキュリティ向上と通常3カ月以内のROIを実現します。
当ブログでは今後も、さまざまな調査結果や製品を実務にどう結びつけるかという観点で情報を発信してまいります。
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