---
サマリー
Electronic Team, Inc.(Eltima)は、ポート仮想化、リモートデバイスアクセス、macOS 生産性ツールの成熟したポートフォリオを提供し、世界中のエンタープライズ IT、OT/SCADA チーム、ソフトウェア開発者に活用されています。中核を成すのは USB Network Gate(USB over Ethernet/IP)、Serial to Ethernet Connector(Serial over IP)、Virtual Serial Port Driver(仮想 COM)、Serial Port Monitor(COM アナライザー)で、LAN/WAN、RDP/Citrix セッション、仮想環境(VMware、Hyper-V)で、暗号化、トラフィック最適化、細粒度のデバイス分離により、マルチユーザー Windows サーバーでも信頼性高くデータ/デバイス制御を実現します。さらに、FlexiHub(USB/COM 共有のクラウド編成プラットフォーム)、Donglify(ライセンスキー向けソフトウェア型「ドングルサーバー」)、がこれを補完します。Mac 環境向けには Elmedia Player、Commander One、Folx、CloudMounter、MacDroid、JustStream、DoCast、AI Headshot Generator といったエンドユーザー向けツールも提供され、エンドポイントや VDI プールの標準イメージに適しています。
エンタープライズの意思決定者にとっての価値は、距離とポートの制約を取り除きつつ、互換性と監査性を維持できる点にあります。たとえば、コンプライアンス用ドングルの集中管理、ラボ/産業機器の遠隔調整、現地出張の削減、QA・ドライバ開発の加速、ヘルプデスクの安全な遠隔可視化・修復を、脆弱なハードウェアブリッジを追加せずに実現します。オープンソース構成や汎用のリダイレクトツールと比較して、Eltima のポートフォリオは 商用サポート、クロスプラットフォームの実行バイナリ、モダンな GUI、ポリシー制御、プロトコルの幅(RDP/ICA)、 そして SDK を備え、複数のデバイスリダイレクト型を単一ベンダーに標準化できます。
本ページでは製品別の概要、利点、実装例、ユースケース、FAQ を整理。セキュリティモデル、OS/CPU サポート(Apple シリコン含む)、マルチユーザー/ターミナルサーバーや VDI での展開パターン、USB パススルー/シリアル SDK による DevOps・OEM 連携も解説します。比較検討が必要な方に向けては、ユーザー/セッション単位のデバイス分離、RFC 2217/Telnet によるシリアル制御、UDP ブロードキャスト、Modbus データビュー、クラウド/チーム編成といった差別化点を明確に示します。
USB/COM デバイスの遠隔アクセス標準化、ライセンスドングルの集中管理、macOS 端末の安全なクラウド・ストレージ/ストリーミングを検討中なら、パイロットからスケールまでを一貫支援するベンダー支援型の統一ポートフォリオがここにあります。必要に応じて、同技術を自社ソリューションへ組み込むための SDK も用意されています。
---
製品概要と価値提案
Eltima(Electronic Team, Inc.)は、USB/シリアルの仮想化・監視・リダイレクトを中心に、LAN/WAN、RDP/Citrix、仮想環境におけるシームレスなネットワーク通信を実現する高品質ソフトウェアを提供しています。狙いは一貫して「遠隔デバイスをローカルのように振る舞わせる」こと。セキュリティ、性能チューニング、エンタープライズ管理性を備え、商用サポートと SDK で裏付けます。
ひと目で分かる(ポートフォリオの柱)
• USB Network Gate:暗号化・圧縮・デバイス分離、RDP/ICA 対応の USB over Ethernet/IP。
• Serial to Ethernet Connector:マルチクライアント、UDP ブロードキャスト、RFC 2217/Telnet、仮想ポート、バッファリング対応の Serial over IP。
• Virtual Serial Port Driver:仮想 COM ペアの作成、PRO の分割/結合/マージ/スイッチャー/ループバック。
• Serial Port Monitor:マルチポート同時キャプチャ、Modbus ビュー、低レベル要求トレース、再生/比較を備えた COM アナライザー。
• FlexiHub:チーム/拠点をまたいだ USB/COM のクラウド編成アクセス。
• Donglify:ソフトウェア型ドングルサーバー。ライセンスキーのマルチ接続に対応。
• macOS ツール群:Elmedia Player、Commander One、Folx、CloudMounter、MacDroid、JustStream、DoCast、AI Headshot アプリ。
---
USB & シリアル接続スイート(Enterprise/IT/OT)
USB Network Gate(USB over Ethernet/IP)
製品紹介
USB Network Gate(UNG) は、USB デバイスを LAN/Wi-Fi/インターネット経由で共有し、リモート側をローカル接続のように認識させます。Windows(デスクトップ/Server)/macOS/Linux/Android をサポートし、RDP と Citrix ICA に統合。暗号化/圧縮、ユーザー/セッション単位のデバイス分離で、マルチユーザーサーバー上のアクセス制御を実現します。
主な機能
- クロスプラットフォームのクライアント/サーバー+Android 共有
- デバイス分離(特定のユーザー/セッションにひも付け)
- 暗号化/パスワード、圧縮による帯域最適化
- 仮想化/VDI サポート(VMware、Hyper-V、Citrix)
導入メリット
- 追加ハードウェアなしで、オンプレ/VDI/DaaS 全体の リモート USB アクセスを標準化
- ターミナルサーバーや共有 RD ホストで ユーザー/セッション単位の分離によりテナンシーを強化
- ライセンスドングル、ラボ用カメラ、スキャナなどの 現物取り回しを削減し、稼働率と監査性を向上
- Windows/macOS(Apple シリコン対応)/Linux/Android まで広範な OS カバレッジ
ユースケース
- VDI ラボ:Web カメラ/スマートカード/ストレージをポリシー制御つきでセッションへ透過
- 支店運用:複合機/スキャナや USB POS 周辺機器をサブネット越しに共有
- RDP/Citrix ファーム:USB を許可しつつ、対象ユーザーにだけデバイスを可視化
他方式との違い
OSS や他方式に比べ、暗号化、分離、RDP/ICA 連携、商用サポートを備える点が特長。エンタープライズ要件に適合しやすい構成です。
FAQ
- RDP/ICA でも動作しますか? はい、RDP と Citrix ICA をサポートしています。
- 異なる OS を混在できますか? はい、Windows/Mac/Linux の組み合わせに対応します。
- Android 共有は可能ですか? はい、Android クライアントがあります。
---
Serial to Ethernet Connector(SEC)
製品紹介
SEC は RS-232/422/485 のデータを IP 越しにリダイレクトし、クライアント側に仮想シリアルポートを作成して遠隔機器へブリッジします。同時クライアント接続(読み書き制御)、リンク断時のデータバッファリング、一対多配信のUDP ブロードキャスト、RFC 2217/Telnet によるポートパラメータ制御など、産業/OT 現場で有用な機能を備えます。
導入メリット
- 物理エクステンダや増設カードの代替となるソフトウェア化で CAPEX と出張工数を削減
- UDP ブロードキャストとマルチクライアントで、リーダー/メーター/センサーのデータを拡張配信
- RFC 2217 と信号線/フロー制御の維持、バッファリングで堅牢性を確保
ユースケース
- SCADA/プラント OT:PLC/HMI のシリアル終端をルーティング網に集約
- 小売/POS:RS-232 のスケール/プリンターを複数バックエンドへ公開
- VM/ブレード環境:COM デバイスを仮想ポートとして提示し、レガシー移行を容易化
差別化
DIY 的なゲートウェイや他の Serial over IP と比べ、マルチクライアント R/W、UDP ブロードキャスト、RFC 2217/Telnet、OEM 級 SDKを統合。実行環境と組込み技術を単一ベンダーで調達できます。
FAQ
- 同一ポートを複数クライアントで読めますか? はい。読み書きポリシーを設定可能です。
- UDP ブロードキャストに対応していますか? はい。サブネット内のリスナーに配信できます。
---
Virtual Serial Port Driver(VSPD)
製品紹介
VSPD はアプリ/ドライバが要求するシリアル I/F のために、仮想 COM ポートのペア(ヌルモデム)を作成します。PRO エディションでは 分割/結合/マージ、多対多のポートバンドル、テスト用ループバック、次の空きデバイスへ自動接続するスイッチャーを備え、QA 自動化やテレメトリ集約に最適です。
利点
- 物理 COM ハードウェアがなくてもテスト/CIが可能。ライン条件のシミュレーションや複数消費先へのルーティングを実現
- 高い互換性を目指したドライバスタック設計
ユースケース
- ドライバ/プロトコル開発(ループバック、再生)
- データのファンアウト(物理 COM を複数の仮想ポートへ分配)
- 集約(複数の物理ポートを単一の仮想ポートへ結合)
FAQ
- 仮想 COM ペアの数に制限はありますか? 実質的にはシステム資源が許す限りです。
---
Serial Port Monitor(SPM)
製品紹介
SPM はプロフェッショナルな COM アナライザー/スニファで、他アプリがオープン中のポートでもライブトラフィックを捕捉可能。複数ポートを 1 セッションで扱え、テーブル/ライン/ダンプ/ターミナル/Modbusの各ビュー、低レベルトレース、セッションの再生/比較などを備え、デバッグやコンプライアンス記録に役立ちます。
利点 & ユースケース
- PLC、センサー、独自シリアルプロトコルのトラブルシューティングを加速
- 再生で不具合を再現し、比較で修正検証。監査用エクスポートも容易
FAQ
- Modbus ビューは? RTU/ASCII に対応しています。
- 使用中ポートの監視は可能? 対応エディションで利用できます。
---
クラウド編成によるデバイスアクセス & ライセンスドングルの集約
FlexiHub
製品紹介
FlexiHub は、USB/COM デバイスへのリモートアクセスをクラウドで一元管理し、どこからでも利用可能にします。Windows/macOS/Linux/Android をカバーします。
利点 & ユースケース
- プリンタ、Web カメラ、カードリーダーなどのラボ機材へグローバルアクセス
- デバイス招待やチームレベル制御による拠点横断コラボレーション
- 専用ゲートウェイなしでの OT/IoT リモートアクセス
---
Donglify(ソフトウェア・ドングルサーバー)
製品紹介
Donglify は USB ドングル(ライセンスキー)を LAN/WAN/Wi-Fi 越しに共有するソフトウェア型サーバーです。マルチ接続(ベンダー許諾時に 1 本を複数クライアントで共有)に対応し、Windows と macOS をサポート。VM/RDP へのライセンス持ち込みに広く使われています。
利点 & ユースケース
- 脆弱な USB キーを安全なホストへ集中配置。配送・紛失リスクを排除
- VM/RDP でのライセンス利用を容易化(ネイティブのパススルー制約を補完)
差別化
ハードウェア型サーバーと比べてソフトウェアのみで導入容易、ラック機器なしでスケール可能。OS カバレッジやマルチ接続の挙動が整理されています。
---
インテグレーション & OEM(ISV 向け SDK)
デバイスリダイレクト技術を自社製品に組み込みたい組織向けに、USB Passthrough SDK(USB Network Gate SDK)、Serial to Ethernet Connector SDK、Virtual Serial Port Driver SDK を提供。組込みライセンスキー、優先エンジニアリングサポート、サンプルコード、Windows/macOS/Linux/Android(Apple シリコン含む)対応などの利点があります。
ハイライト
- USB Network Gate SDK:認証/暗号およびデバイス共有ロジックを統合するための API、オンデバイスライブラリ、サンプルアプリを提供。Windows/Windows Server、macOS、Linux、Android を広くサポート。
- VSPD SDK:分割/結合/マージと仮想 COM 生成を組み込んで、複数コンシューマ対応のシリアルアプリを実現。
- SEC SDK:Telnet/RFC 2217 を含むシリアルリダイレクトをハード/ソフトに組み込み可能。
---
実装効果(シナリオ別)
- ライセンスドングルの集中管理:個別 PC へ挿し替えず、Donglify で制御されたホストに集約。取り扱いリスクを低減し、ラボや VM ファームでのライセンス活用を最適化。
- RDP/Citrix での USB 有効化:ネイティブのパススルーが不十分/粗い場合、USB Network Gate の ユーザー/セッション分離で対象者のみにデバイスを可視化。共有ターミナルサーバーで有効。
- シリアル資産の近代化:長距離シリアル配線や脆弱なエクステンダを廃止し、SEC で RS-232/422/485 を IP 越しに公開。UDP ブロードキャストで分析系へテレメトリを一斉配信。
- 開発スピード向上:VSPD のループバックやバンドルで CI によるポートシミュレーション、SPM の再生/比較でドライバ検証を効率化。
(上記は製品機能に基づく代表例です。自組織のポリシー/環境に合わせて調整してください。)
---
FAQ(ポートフォリオ全体)
Q1. 通信はどのように保護されますか?
製品ごとに暗号化と任意のパスワード保護が実装されています(UNG など)。CloudMounter はクラウドファイルのクライアント側暗号化を提供します。詳細は各製品のセキュリティ項をご確認ください。
Q2. 仮想化/VDI でも使えますか?
はい。UNG は VMware/Hyper-V/Citrix 連携を明記。SEC と VSPD は VM シナリオで一般的に利用され、Donglify は RDP/VM でのドングル利用を想定しています。
Q3. 最新の Windows Server や Apple シリコンには対応しますか?
UNG を含む製品は広範なプラットフォームをカバーしており、複数の Mac アプリ/SDK は Apple シリコン最適化を掲げています。
Q4. ターミナルサーバーでのマルチユーザー制御は?
UNG の ユーザー/セッション単位の分離により、意図したユーザー/セッションのみにデバイスを可視化できます。
Q5. 技術を自社製品へ組み込めますか?
はい。USB Passthrough SDK、VSPD SDK、SEC SDK を選択できます。サンプルコードと組込みライセンスキーが用意されています。
Q6. ドングル共有に追加ハードウェアは必要ですか?
不要です。Donglify はソフトウェアのみで機能します。
Q7. Mac でクラウドストレージの集中管理は可能ですか?
はい。CloudMounter は主要クラウド/サーバーを Finder にマウントし、暗号化とオフラインアクセスを提供します。
メーカーの製品サイト
https://www.eltima.com/
【言語】英語