1. 概要
ConceptDraw は、プロフェッショナルなダイアグラミング、マインドマップ、プロジェクト管理を1つの統合ツールセットにまとめたクロスプラットフォームのビジュアル生産性スイートです。macOS と Windows のネイティブアプリ、Microsoft Visio®(VSDX/VSSX/VDX)および Microsoft Project®(XML)との高い相互運用性(Solutions 経由)、そしてドメイン別テンプレートとステンシルライブラリを収めた拡張し続ける Solution Park により、組織は OS やブラウザ前提のワークフローに縛られることなく、ドキュメントの標準化、計画の高速化、ポートフォリオ管理を実現できます。
ひと目でわかるポイント
- ConceptDraw DIAGRAM: 2万点超のベクターオブジェクト、数百のテンプレート、プレゼンテーションモード、Visio との往復互換、LaTeX での数式表記などを備えたエンタープライズ向けダイアグラミング。
- ConceptDraw MINDMAP: 戦略、調査、ファシリテーション、ドキュメント化に適したプロ向けマインドマップ。Word/PowerPoint/Project(XML)へのエクスポート、MindManager® など主要フォーマットへの対応(Solutions 経由)。
- ConceptDraw PROJECT: マルチプロジェクトのガント、リソース管理、レポート、ダッシュボード、ポートフォリオビュー。MINDMAP と連携して WBS ↔ ガント の往復が可能。
- ConceptDraw OFFICE 統合(INGYRE): 3製品間でデータフローを一元化。マインドマップをガントに開く、WBS を図面に反映、1つのソースからレポートやプレゼンを生成。
- 導入形態: 指名ユーザー(Named-user)ライセンスと集中管理、サイトライセンスのオプション、オフライン対応のオンプレミス型デスクトップアプリ、更新と Solutions は ConceptDraw STORE で配布。
2. 製品紹介
2.1 ConceptDraw DIAGRAM — エンタープライズ向けダイアグラミング
製品概要
ConceptDraw DIAGRAM(旧 ConceptDraw PRO)は、業務・技術の両チーム向けプロフェッショナルなダイアグラミング基盤です。フローチャート、BPMN 風プロセス、ネットワーク/IT アーキテクチャ、UML、ERD、DFD、フロアプラン、座席・施設レイアウト、インフォグラフィック、ダッシュボードまで幅広く対応。macOS/Windows のネイティブアプリにより、規制環境・オフライン環境でも一貫した性能を発揮します。
採用理由
- 標準化とスケール: テンプレート/ステンシルを中央管理し、部門や地域を超えて共通ビジュアル言語を徹底。
- 相互運用性: VSDX と VDX のインポート/エクスポート、VSD のインポート、VSSX ステンシルの利用で、混在ツール環境でも描き直し不要。
- スピード: オートコネクタ、スマートガイド、ドメイン別 Solutions で、数時間の作業を数分に短縮。
- プレゼン対応: 図面からスライドを生成、フォーカスやズームでライブ提示。
- 高度なオーサリング: DIAGRAM 18 の LaTeX 対応で、技術図面に厳密な数式や記号を記述可能。
主な機能
- 2万点超のライブラリと数百のテンプレート
- ダイナミックオブジェクトとデータ駆動ビジュアル(Live Objects)によるダッシュボード・ステータスボード
- PDF/SVG/PNG/JPG/HTML/PowerPoint へのエクスポート、Visio(VSDX/VDX)エクスポート、Visio ステンシル(VSSX)対応
- macOS/Windows 間でのファイル互換性
- IT、エンジニアリング、ビジネス分析、アーキテクチャ分野を幅広くカバーする Solution Park
市場における差別化
- Microsoft Visio と比較: DIAGRAM は macOS/Windows の両方でフル機能のデスクトップ体験を提供。データは既定でローカル保持、完全オフラインでも作業可能。
- クラウド先行のダイアグラマ(例:Lucidchart)との比較: DIAGRAM はオンプレのデスクトップ制御を重視。データレジデンシーやエアギャップ要件のある組織に有利。
- オープンソース代替(例:draw.io)との比較: エンタープライズのガバナンス、Solution Park の厳選、スイート横断統合(MINDMAP/PROJECT)によるエンドツーエンドの流れを重視。
主な適用領域
- エンタープライズアーキテクチャとアプリケーションポートフォリオ
- ネットワークトポロジ、データセンター/キャンパス設計
- クラウド参照アーキテクチャとサービスフロー
- ITIL/ITSM のプロセスマップ、SOP、ランブック
- 移転・増設・変更(MAC)に伴う施設/フロアプラン
- セキュリティ図解:トラストバウンダリ、スレットモデル、インシデントマップ
2.2 ConceptDraw MINDMAP — プロフェッショナルなマインドマップ
製品概要
ConceptDraw MINDMAP は、アイデア・知識・計画を構造化するためのプロ向けマインドマップアプリです。アイデア創出、調査の統合、要件ワークショップ、リスクレビュー、ステークホルダーコミュニケーションまで対応。Word/PowerPoint へのエクスポートを備え、Project Exchange と Mind Map Exchange の Solutions により、主要な PM エコシステムやマインドマップ形式と接続します。
採用理由
- ファシリテーション: 生のアイデアを取り込み、アウトライン、WBS、成果物へ整形。
- ドキュメント生成: テンプレートを用いた Word/PowerPoint へのワンクリック出力で再入力を削減。
- 相互運用性: MindManager とのファイル交換に対応。Microsoft Project とは Solutions を介して XML で入出力。
- スイート横断ワークフロー: 同一ファイルを PROJECT でガントとして開き、再び MINDMAP で叙述的なコミュニケーションに戻せます。
主な機能
- 迅速な入力、トピックスタイル、フィルタ、マップテーマ
- Word/PowerPoint/Project XML/PDF/HTML/画像へのリッチエクスポート、Evernote 連携
- MindManager と Microsoft Project をカバーする Exchange Solutions、他のマインドマップ形式のインポート対応
- macOS/Windows 間の互換性による共同ワークショップ
市場における差別化
- 単機能のマインドマップツールとの比較: OFFICE 統合(INGYRE)でアイデアを計画や図面へ移行。1つのソースがガントやプロセス図へと展開。
- 電子ホワイトボードとの比較: MINDMAP は構造化されたキャプチャとエンタープライズ文書への出力を重視。
主な適用領域
- 戦略ツリー、OKR、ポートフォリオロードマップ
- 要件抽出とバックログの枠組み化
- 監査・コンプライアンスのリスクと統制マッピング
- ナレッジベース、SOP 作成、教訓カタログ
- 研修カリキュラム、RFP 応札構成
2.3 ConceptDraw PROJECT — マルチプロジェクト管理
製品概要
ConceptDraw PROJECT は、ポートフォリオ/リソース管理のためのフル機能・マルチプロジェクト型デスクトップ PM ツールです。ガント、共有リソースプール、ダッシュボード、レポーティング、ベースライン管理を提供し、macOS/Windows ネイティブで動作。Project Exchange により Microsoft Project(XML)との入出力に対応し、混在ツール環境で協調できます。オンラインの閲覧や役割ベースの編集には ConceptDraw PROJECT Server でブラウザ可視化を拡張。
採用理由
- ポートフォリオの見える化: マルチプロジェクトダッシュボードとリソース負荷ビュー
- 計画コントロール: ベースライン、クリティカルパス、依存関係、カレンダー、コスト
- 相互運用性: MS Project(XML)との入出力、MINDMAP との WBS ↔ ガント 連携
- スイート横断レポーティング: DIAGRAM でビジュアルダッシュボード、MINDMAP でステータス叙述
主な機能
- 複数プロジェクトを跨ぐ単一ガントと相互リンク
- 共有リソースプールと稼働分析
- ワンクリックレポートとカスタムダッシュボード
- PROJECT Server による役割ベースのオンラインアクセス
市場における差別化
- Microsoft Project デスクトップとの比較: PROJECT は macOS/Windows の両方で稼働。MINDMAP との WBS ↔ ガント 連携で、ワークショップからスケジュールへの橋渡しを設計。
- クラウド型 PM ツールとの比較: PROJECT は(任意のサーバ追加を除き)ファイルベースの決定論的コントロールを重視。セキュア/エアギャップ環境に有用。
主な適用領域
- インフラ刷新、データセンター移行
- ERP/CRM の再プラットフォーム化、エンタープライズ統合
- セキュリティ是正ポートフォリオとコンプライアンスプログラム
- ファシリティ案件、移転、設備投資
- 厳格なスケジュールとリソース制約を伴う製品開発
3. 導入メリット
3.1 組織にもたらす成果
- エンタープライズ全体でビジュアルを標準化し、認識齟齬や手戻りを削減
- ブレーンストーミング → スケジュール → 最終図面へ、再作成なしで加速
- 仮想化やブラウザ前提を避け、macOS/Windows 間で同一体験を提供
- Visio/MS Project(XML)や主要マインドマップ形式と連携し、ロックインを回避
- 既定でオフライン運用。機密設計やスケジュールをローカルに保持
3.2 ITとガバナンス上のメリット
- ツールのスプロールを抑え、図面・マップ・PM をスイートで集約
- Solution Park と社内リポジトリでテンプレート統治
- OS を跨いだファイルの一貫したバージョニング
- パターン共有によりオンボーディング短縮と再現性の高いプロセスを確立
4. ユースケース
4.1 コーポレートIT/エンタープライズアーキテクチャ
- L2/L3 トポロジ、WAN、SD-WAN オーバーレイ、IP 設計、ラック構成
- クラウドのランディングゾーン、IAM、ネットワーク分割、サービス依存関係
- インシデント/問題/変更/要求のフロー、SLA とエスカレーション
- ゼロトラスト設計、STRIDE 風のスレットモデル、インシデント年表
4.2 PMO とプログラムマネジメント
- PROJECT でポートフォリオダッシュボードを作成し、DIAGRAM でビジュアル要約
- MINDMAP でステータス叙述や経営向けサマリーを構成し、Word/PowerPoint へ出力
- Project Exchange を介して MS Project 利用者とスケジュールを交換
4.3 セキュリティ/リスク/コンプライアンス
- ポリシー—統制—証跡のひも付け
- MINDMAP のフィルタとタグでオーナー/ドメイン別にリスク整理
- Word への構造化叙述出力、DIAGRAM でデータフローを図示
4.4 オペレーション/ファシリティ
- プロセス、SOP、安全標識、避難計画を図示
- フロアプランや座席表を維持し、MAC(移動・追加・変更)を支援
- PROJECT でメンテナンスや停止計画、MINDMAP で経営向けブリーフ作成
4.5 R&D/エンジニアリング/プロダクト
- 概念と依存関係のマッピング(MINDMAP)
- 詳細な回路・ブロック図(DIAGRAM)。数式は LaTeX で表記
- 共有リソースプールを用いたプログラム計画(PROJECT)
4.6 製品横断ワークフロー例
1) 身元基盤アップグレードの WBS を MINDMAP で作成し、リスクと決定事項を記録
2) 同一ファイルを PROJECT で開き、タイムラインとリソースを割当て
3) DIAGRAM の Solution Park ステンシルで設計・プロセス図を作成し、PDF を配布
5. スイート統合 — One Data Flow(INGYRE)
5.1 3製品をまたぐ単一ソース化
- 同じマインドマップを PROJECT のガントとして開き、同一ファイルで維持
- DIAGRAM のテーマ付きステンシルで WBS をプロセス/アーキテクチャ図に変換
- DIAGRAM のライブなデータ駆動オブジェクトでプロジェクトダッシュボードやステータスを可視化
5.2 代表的な実装パターン
- ワークショップ → 計画: MINDMAP で入力収集 → 「Open in…」で PROJECT → リソース/日付割当 → MINDMAP から Word/PowerPoint へ出力・承認
- 計画 → 手順: WBS を DIAGRAM のフロー/プロセスに変換し、PDF で配布
- ポートフォリオ → プレゼン: PROJECT のワンクリックレポート → MINDMAP で役員向けデッキを組立 → スライドに出力
6. 競合との違い
- クロスプラットフォームのデスクトップ: DIAGRAM/MINDMAP/PROJECT は macOS と Windows の両方でネイティブ稼働。Visio デスクトップは Windows 限定。多くのクラウドダイアグラマは Web 専用だが、DIAGRAM は完全オフライン作図に対応。
- 相互運用性優先: Visio(VSDX/VDX)の交換、VSD のインポート、VSSX ステンシル互換。Microsoft Project とは Solutions を介して XML で連携。マインドマップ形式は Solutions で対応。
- スイート統合: INGYRE の「Open in…」で マインドマップ ↔ ガント。Word/PowerPoint/図面へのシームレスな出力。
- テンプレート統治と Solution Park: 業界別の厳選ライブラリとテンプレートで、全社的なビジュアル言語を配備。
- オンプレ/オフラインに好適: ファイルベースのワークフローとオフライン作図で機密環境に適合。
7. 導入例(想定効果)
例1:規制産業でのインフラ刷新
- 課題: macOS/Windows 混在のエンジニアリングチーム。Visio デスクトップは macOS で動作せず、クラウド作図は不可。
- アプローチ: DIAGRAM に統一、ネットワーク系ステンシルを利用。旧来の VSDX を交換。PROJECT で計画、MINDMAP でリスクと変更計画を整理。
- 効果: ビジュアル言語の統一、Mac で仮想化不要、セキュリティポリシーに沿ったオフライン作図。
例2:PMO のモダナイズ
- 課題: 多数のプロジェクトで WBS が不統一、ステータス資料が散在。
- アプローチ: ワークショップで MINDMAP に WBS を作成 → PROJECT でスケジュールとリソース割当 → 月次ポートフォリオデッキをワンクリック出力。SOP 付随図は DIAGRAM で作図。
- 効果: 統一されたロードマップ、ステータス作成の高速化、ガバナンスの定着。
例3:コンプライアンスと統制
- 課題: 監査チームは統制—システム—証跡を関連付け、証憑パッケージを作成しつつ機密をオンプレ保持したい。
- アプローチ: MINDMAP で統制階層をモデリング、DIAGRAM でデータフローと信頼境界を図示、PROJECT で是正タスクを管理、Word で叙述を出力。
- 効果: 統制—システム—計画のトレーサビリティ、再入力の最小化。
例4:エンジニアリングのナレッジベース
- 課題: 新任エンジニアがレガシー環境に迅速に順応できない。
- アプローチ: MINDMAP のトピックマップを DIAGRAM の概念図に連携、PDF/スライドを公開、Solution ライブラリのガバナンスで変更起点の更新を維持。
- 効果: オンボーディング短縮、引継ぎミスの削減。
8. よくある質問(FAQ)
Q. ConceptDraw の各アプリはクロスプラットフォーム対応ですか?
A. はい。DIAGRAM/MINDMAP/PROJECT は macOS と Windows の両方で動作し、ファイル互換も維持します。
Q. DIAGRAM は Visio ファイルの入出力に対応していますか?
A. はい。VSDX(Visio 2013+)と VDX の入出力、VSD(2003–2010)のインポート、VSSX ステンシルの利用に対応します。
Q. MINDMAP と PROJECT は Microsoft Project と連携できますか?
A. はい。Project Exchange により Project XML のインポート/エクスポートに対応。MINDMAP は Project スケジュールをマインドマップとして開き、XML で往復可能です。
Q. 他のマインドマップツールと交換できますか?
A. はい。Mind Map Exchange Solution が主要形式に対応し、MindManager とはファイル交換が可能。その他の形式はインポートに対応します。
Q. DIAGRAM は数式表記に対応していますか?
A. はい。DIAGRAM 18 で LaTeX に対応し、技術図面での数式記述が容易になりました。
Q. エクスポート形式は?
A. PDF/SVG/PNG/JPG/HTML/PowerPoint/(文書は MINDMAP 経由の)Word に対応。Visio(VSDX/VDX)エクスポートは DIAGRAM、Project XML エクスポートは Solutions 経由で提供。
Q. 業界別テンプレートはありますか?
A. はい。Solution Park に IT、エンジニアリング、ビジネス、教育などの厳選ライブラリとテンプレートがあります。
Q. オンラインで共同編集できますか?
A. PROJECT Server にプロジェクトをアップロードすると、ブラウザから役割ベースのアクセスが可能です。基本はファイルベースのコラボレーションです。
Q. オフライン運用は可能ですか?
A. 可能です。3製品はいずれもデスクトップアプリで、既定でオフライン動作します。保存先はローカル/共有フォルダ/リポジトリから選択可能です。
Q. システム要件は?
A. macOS 14/15(Intel/Apple Silicon)または Windows 10/11(64bit)、RAM 4GB 以上、各アプリ約 1.5GB の空き容量です。




