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NoMachine Version 10の新機能:リモート端末接続・SSO・Linux対応を強化


NoMachine Version 10で変わるリモートアクセス

リモートアクセスでは、画面を操作するだけでなく、コマンドによる管理、社内の認証基盤との連携、安定した接続など、業務に応じた機能が求められます。

NoMachine Version 10では、バージョン9およびNoMachine Networkでの取り組みをもとに、リモートアクセスをよりスムーズに利用するための機能強化が加えられています。

主な変更点は、次のとおりです。

  • フルのリモートデスクトップを起動せずに使えるリモート端末接続
  • NoMachine Personal Editionの導入
  • OAuth・OpenID Connectに対応するシングルサインオン
  • Wayland上で動作するGNOMEの仮想デスクトップ対応
  • Linux向けVA-APIハードウェアエンコーディング
  • NoMachine Networkの接続性の改善
  • Enterprise環境の認証・接続復旧機能の強化

デスクトップ操作からサーバー管理まで、用途に応じた接続方法を選びやすくなることが、このバージョンの特徴です。


デスクトップを開かずに使えるリモート端末接続

NoMachine Version 10では、新たにリモート端末接続が追加されています。

NoMachineをインストールしたマシンに対してシェルアクセスを利用でき、同じマシンにインストールされたSSHサービスにもアクセスできます。

フルのリモートデスクトップを起動せずに、コマンドによる操作を行えるため、画面操作を必要としない管理作業に活用できます。

  • コマンドによるシステム状態の確認
  • ログや設定ファイルの確認
  • サービスの管理や保守作業
  • リモート環境でのスクリプト実行

また、Windows、Linux、Macで動作するNoMachine独自のセキュアシェルサーバーが含まれ、NoMachine Networkとも連携します。

NoMachine内の統合端末アクセスGUIから、任意のSSHサーバーへ接続することもできます。

デスクトップ操作と端末操作を同じアプリケーションから利用できるため、作業内容に応じて接続方法を切り替えやすくなります。


NoMachine Personal Editionの導入

NoMachine Version 10では、従来の無料版が廃止され、新たにNoMachine Personal Editionが導入されます。

NoMachine Personal Editionは、高速で信頼性の高いリモートアクセスを必要とするプロフェッショナル向けの商用製品です。

従来の無料版を利用している場合は、バージョン10への移行にあたり、利用目的に合った製品とライセンス条件を確認する必要があります。

  • 接続先となるマシンのOSと台数
  • リモートアクセスを利用する人数
  • デスクトップ操作や端末接続など、必要な機能
  • 組織の認証基盤との連携の要否
  • 集中管理や仮想デスクトップの要否

個別のマシンへのアクセスか、組織全体での運用かを整理すると、必要な製品を選定しやすくなります。


シングルサインオンと認証機能の強化

NoMachine Version 10では、統合されたシングルサインオン(SSO)機能が追加されています。

NoMachine Enterprise製品では、SSO方式のサポートがOAuthおよびOpenID Connectへ拡張されます。

SSOを利用することで、ユーザーは一組の認証情報でログインできます。クライアント側の設定や、クライアントとサーバー間でのキーのコピーも不要になります。

NoMachineの認証では、Kerberosトークンに加えて、次のようなIdentity Providerが発行するトークンにも対応します。

  • Microsoft Entra ID
  • Okta
  • Keycloak
  • Google Identity

組織で利用している認証基盤と連携することで、リモートアクセスのログイン手順を共通化しやすくなります。

導入時には、利用するIdentity Providerと、対象となるNoMachine製品の対応条件を確認してください。


Linux環境の仮想デスクトップと映像処理を強化

NoMachine Version 10では、Linux環境向けに、仮想デスクトップとハードウェアによる映像処理の対応が強化されています。

Wayland上のGNOME仮想デスクトップに対応

NoMachine Terminal Server製品では、Waylandディスプレイサーバー上で動作するGNOMEに対して、フルの仮想デスクトップサポートが提供されます。

GNOME 49以降を含むディストリビューションのユーザーも、NoMachine Terminal Server製品上で動作する仮想デスクトップへ接続できます。

Waylandを採用したLinux環境で仮想デスクトップを利用する際の選択肢が広がります。

VA-APIによるハードウェアエンコーディングを追加

Linux向けには、VA-APIによるハードウェアエンコーディングのサポートが追加されています。

VA-APIは、AMD、Intel、NVIDIAのGPUで利用できるベンダー非依存のアクセラレーションAPIです。

Linux向けに廃止されたAMDのAMFエンコーダーを置き換えるとともに、ハードウェアエンコーディングの選択肢を追加します。

既存のVA-APIデコーダーと組み合わせることで、Linux上でハードウェアアクセラレーションによるストリーミングを利用でき、より滑らかなリモートデスクトップ操作につながります。

利用にあたっては、GPU、ドライバー、VA-APIの対応状況を確認することが重要です。


NoMachine Networkの接続性を改善

NoMachine Networkは、ポートフォワーディングやサードパーティ製VPNを必要とせずに、リモート接続を利用するための仕組みです。

バージョン9で導入されたこの接続体験をもとに、バージョン10ではNetworkの動作に多数の改善が加えられています。

  • 接続失敗の可能性を最小化するための改善
  • よりスムーズなリモート接続
  • 新たなリモート端末接続との連携

接続時の手間を減らし、必要なマシンへアクセスしやすくすることで、日常的なリモート作業や保守業務を支援します。


Enterprise環境の認証と接続復旧を改善

Enterprise向けには、認証・ID連携と、複数ノードで運用する環境の接続管理が強化されています。

Active Directory・Kerberos連携の強化

Active Directoryとの統合がより堅牢になり、Kerberosのユーザー名処理とトークン有効期限管理も改善されています。

組織の認証基盤と連携してNoMachineを運用する環境で、認証処理の安定性向上につながります。

マルチノード環境の接続管理を改善

マルチノード環境では、自動接続復旧の改善に加え、ログイン時のノード選択に関する設定性が向上しています。

  • 自動接続復旧の改善
  • ログイン時のノード選択設定の柔軟性向上
  • クラスタ構成での継続的なサービス提供を支援

これらの改善は、Cloud ServerおよびEnterprise Terminal Serverのクラスタ展開において、接続の継続性と運用の柔軟性を高めるためのものです。


主な活用シーン

NoMachine Version 10の新機能と改善は、次のような業務で活用できます。

  • サーバーの保守・管理:リモート端末接続を利用し、デスクトップを開かずにログ確認やコマンド操作を実施
  • 組織の認証基盤との連携:Enterprise製品のSSOを利用し、Identity Providerと連携したログインを構成
  • Linux仮想デスクトップ:Wayland上のGNOME環境をNoMachine Terminal Server製品で利用
  • Linuxでのリモート画面操作:対応GPUとVA-APIを利用し、ハードウェアによる映像処理を活用
  • 離れた場所にあるマシンへのアクセス:NoMachine Networkを利用し、ポートフォワーディングやサードパーティ製VPNを使わずに接続
  • 複数ノードでのサービス運用:接続復旧とノード選択の改善を、クラスタ環境の運用に活用

必要な機能は製品によって異なるため、利用目的と運用規模に合わせて構成を確認してください。


導入・更新前の確認ポイント

NoMachine Version 10への移行を検討する際は、次の情報を整理しておくと、製品や構成を選定しやすくなります。

  • 現在利用しているNoMachineの製品名とバージョン
  • 接続元・接続先のOSと台数
  • デスクトップ接続・端末接続・仮想デスクトップの利用目的
  • NoMachine Personal Editionへの移行の要否
  • SSOで連携するIdentity Provider
  • Linuxのディストリビューション、GNOME、Waylandの構成
  • GPUとドライバー、VA-APIの対応状況
  • NoMachine Networkの利用の要否
  • マルチノード・クラスタ構成の有無

特に、従来の無料版を利用している場合や、SSO・仮想デスクトップを導入する場合は、必要な機能が対象製品に含まれているか確認してください。

既存環境から更新する場合も、ライセンス条件と各機能の対応環境を確認したうえで移行を進めることが重要です。


まとめ

NoMachine Version 10では、リモート端末接続、SSO、Linux対応、NoMachine Network、Enterprise環境の運用機能が強化されています。

画面操作だけでなく、コマンドによる保守や組織の認証基盤との連携にも対応し、業務に応じたリモートアクセスを構成しやすくなります。

  • デスクトップを起動せずに利用できるリモート端末接続を追加
  • 従来の無料版に代わり、NoMachine Personal Editionを導入
  • Enterprise製品のSSOをOAuth・OpenID Connectへ拡張
  • Wayland上のGNOME仮想デスクトップに対応
  • Linux向けVA-APIハードウェアエンコーディングを追加
  • NoMachine Networkの接続性を改善
  • Enterprise環境の認証とマルチノード接続管理を強化

導入や更新にあたっては、接続先の環境、必要な認証方式、仮想デスクトップの要否などを整理し、用途に合った製品構成を確認してください。

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