Apryse社は、PDFライブラリ「iText」の新バージョンとなる「iText Suite 9.6」をリリースしました。 今回のアップデートでは、アクセシビリティ対応PDFの作成支援、次世代PDF規格への対応強化、 OCR性能の大幅向上など、企業向けPDFソリューションとして重要な機能改善が多数実施されています。
特に、公共機関や金融、教育、文書管理分野などで求められる 「アクセシブルで再利用可能なPDF」の実現に向け、大きく進化した点が注目されています。
PDF/UA向けカラーコントラストチェックを自動化
iText Core 9.6.0では、PDF/UA対応ドキュメント作成時に 「カラーコントラストチェック」を自動化。背景色と文字色のコントラストが WCAG基準を満たしているかを確認できるようになり、 アクセシビリティ対応PDFをより簡単に作成できるようになりました。 特に公共機関や教育分野など、アクセシブルなPDFが求められる場面で大きなメリットがあります。
WTPDF対応がさらに簡単に
「WTPDF(Well-Tagged PDF)」対応もさらに強化されました。 WTPDFは、アクセシビリティだけでなく、機械処理や他システムでの再利用性を重視した 次世代PDF仕様です。今回のAPI改善により、PDF/AやPDF/UAと同じ感覚で WTPDFドキュメントを生成できるようになり、開発者の負担軽減につながります。
pdfOCR 5.0.0でOCR機能が大幅進化
OCR機能を提供する「pdfOCR 5.0.0」も大幅進化しています。 新たにPaddleOCRおよびEasyOCRのONNXモデルに対応し、 高精度モデルへの対応と対応言語の拡大を実現しました。 さらにGPUアクセラレーションにも対応したことで、 大量文書のOCR処理を高速に実行できるようになりました。 従来のdocTRモデルより対応言語も増加しており、 グローバルな文書処理ニーズにも対応できます。
電子署名検証やPDF/A関連機能も改善
そのほか、電子署名検証機能や証明書チェーン検証、 PDF/A関連機能なども改善されており、企業システムや官公庁向けの 高信頼PDFワークフローに適したアップデートとなっています。
iText Suite 9.6は、単なるPDF生成ライブラリではなく、 「アクセシブルで再利用可能な次世代PDF基盤」として、 さらに進化したリリースと言えるでしょう。