意思決定解析ソフト TreeAge Pro の最新バージョン 2025 R2 (Ver 2.0) が公開されました。本記事では、Compound Curves(生存/ハザード曲線の結合)をはじめとした注目機能と、アップグレード方法をわかりやすく紹介します。
1 . Compound Curves ― 生存/ハザード曲線の結合
複数の生存推定やハザード推定を1 本の曲線へ統合できる新機能です。
- Kaplan‑Meier 曲線からフィット分布へ切り替え、長期予測を延長
- 介入群曲線を一定期間後に対照群へ収束させ、治療効果の減衰を表現
- 同一期間に複数推定をブレンドし、感度分析用に上下限を設定
- 複数の切替えやブレンドを組合せた 複雑な曲線 も GUI で作成可能
メリット: コード不要で高度な生存解析モデルを構築でき、モデルの現実性と柔軟性が大幅に向上します。
2 . TreeAge Pro Web 強化機能
クラウド上でのモデル・結果共有ツール TreeAge Pro Web がさらに便利になりました。
- Partitioned Survival Model の 生存曲線/ハザード曲線/費用対効果 を共有
- 確率的感度分析 (PSA) の アクセプタビリティ曲線 や ICE 散布図 もオンライン閲覧
- あらゆる出力グラフを画像ファイルとして保存、Excel レポートもダウンロード可能
メリット: チームやクライアントとの協業が容易になり、結果確認のフィードバック サイクルを短縮します。
3 . 分布グラフ表示の改善
分布入力画面の PDF / CDF グラフ に、95 % または 99 % の主要サンプル範囲をハイライト表示できるオプションが追加されました。
- 極端な裾部分を除いた形状を視覚的に把握しやすく、分布パラメータの調整がスムーズ
4 . プロポーショナルハザード プロット
複数の Kaplan‑Meier 生存テーブルや分布を対数スケールで重ね描画し、ハザード比が一定かどうかを視覚的に検証できます。
5 . モデルサマリー PDF のコメント出力
TreeAge Pro Business 版では、ワンクリックで生成できる「モデルサマリー PDF」に ノードコメント を含められるようになりました。
- 確率や費用の根拠を PDF 内に自動挿入 → 資料作成・レビュー効率が向上
6 . アップグレード条件 & 入手方法
以下のユーザーは 無償 で 2025 R2 にアップグレードできます。
- 保守契約 (Maintenance/Support Contract) が有効な永久ライセンス保持者
- 有効期間内の年間ライセンス保持者
アップグレード手順
- TreeAge Pro を起動
- 「Help」 > 「Check for Updates」 を選択
- ダウンロード完了後、画面の案内に従ってインストール
TreeAge Pro 2025 R2 へのアップグレード・新規導入を検討中の方は
TreeAge製品ページからお気軽にご相談ください。
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